
農畜産物を生産・出荷している方をご紹介します


農畜産物を
生産・出荷している方を
ご紹介します
農業は個人の生業にとどまらず、
地域のみんなでつくるもの
地域のみんなでつくるもの
水田農業経営者部会所属 小野 卓也さん
音羽地域のブランド「音羽米」
30年ほど前に実家の農業を継ぎ、水稲と水稲オペレーター(受託作業)を行う卓也さんは、音羽のライスセンターにて収穫された米の受入も行っています。音羽地区では地域のブランド米である「音羽米」が栽培されています。卓也さんは自身の米の栽培だけでも8町(約8ha)以上、そのほかにもち米も栽培しています。3、4年ほど前から夏場の気温が高くなり過ぎており、栽培にも収穫された米にも大きな影響を与えています。環境は過酷ですが、音羽米は買ってくれる人の声を聞き、地域のみんなで話し合って育てている米なので、卓也さんも「地域のために」という思いで栽培しています。
お弁当で食べてみて
4月下旬から田植えが始まり、盆が明けた8月下旬から稲刈りを行う「音羽米」。卓也さんは自身の稲刈りを進めながら、オペレーターとしての受託作業、音羽地域の収穫された米の受け入れ作業も行うので、繁忙期はフル稼働です。今、試験的に米粉用の品種の栽培にも取り組んでいます。 卓也さんは、「音羽米をお弁当に入れて食べてみてほしい」と話します。炊き立てはもちろん、炊いてから時間が経ってもおいしいと感じられるのが特徴だそうです。
そんな卓也さんは「農業、特に水稲は、今や地域のみんなでつくるものだと思う。みんなで田畑が荒れないようにして、地域を守っていくことができたらいい」と話してくれました。




野山を切り取ったような庭へ
控えめな野花を愛でて
控えめな野花を愛でて
竹本 律子さん
一宮町

数十年に渡り、庭を作ってきた律子さん。振り返ってみるとそこには、美しい自然の風景への想いがありました。野山に育つ木々、野草、山に飛び交う小鳥など、実際に山に足を運んで見てきました。凛として咲く花もきれいですが、律子さんは「振り向けばそこにそっと咲いているような花」が好きだと話します。自宅の庭にも、野山にいるようなイメージで、好きな木や花を植えました。かつてはツバキだけでも30種類ほど植わっていたそうです。現在はツリバナ、カリガネソウ、ウグイスカズラなどをはじめとした山の木や花がたくさん植わっています。たった一晩だけ花を咲かせるといわれるユウスゲや朝だけきれいに花を咲かせるタカサゴムクゲなどさりげなくかわいい花が好きで、情緒を感じるそうです。京都ではつま楊枝として使われているアオモジという木も植わっており、律子さん自身も枝を切ってつま楊枝として使っています。
他にもイッキュウ(ツバキ)やワビスケ、ヒメシャラ、クガイソウ、ワレモコウなど自然の山で育っている花木が植えられていますが、律子さん自身も不思議なのはそれらの名前を全部覚えていることです。「好きだから忘れないの」と笑顔で話します。
そんな律子さんは、「周りからみたら、ただ生い茂っている庭かもしれないけど、好きな庭をつくれて良かった」と話してくれました。