農畜産物を生産・出荷している方をご紹介します
農畜産物を
生産・出荷している方を
ご紹介します
バラの花開く最後の瞬間まで
経過も楽しんでほしい
経過も楽しんでほしい
バラ部会所属 遠山 剛世さん
思い通りにいかないことを 実感させられる
6年程前に実家のバラ農家で農業を始めた剛世さん。約80アール、8棟の温室で約20品種のバラを栽培しています。剛世さんは新品種を3割ほど、定番品種を7割ほど栽培し、市場のニーズに合わせています。新品種は全て人気が出るわけではないので、早ければ1年で植え替えることもあるそうです。通常は株を定植すると3~4年の間、バラが収穫できます。剛世さんの目標は収穫量を落とさずに10年間、株を持たせることです。「仕立て」次第で株の持ちが変わってきます。バラの栽培は温室内の環境管理がとても重要ですが、ベストな環境が周辺の気象条件で常に変化するため、思い通りにいかないことのほうが多いそうです。
新たな技術も チャレンジできる雰囲気に
剛世さんはバラの収穫後すぐに切り口を水に浸けるようにしています。また、切った花は肩に抱えず、採花車と呼ばれる車で運ぶようにしています。花弁を傷つけず、効率的に多くの花を運ぶためです。作業の一つひとつを徹底することが品質の維持・向上につながっています。部会では、高温対策として遮熱材の導入や、病気の対策としてUVB(紫外線)ランプの導入など、新たな技術を試験的に取り組んでいます。また、農薬を植物由来の資材に代用するなど環境への取り組みも試験的に行っています。「新たな考え方や取り組みを否定するのではなくチャレンジできるようにしたい」と剛世さんは話します。
そんな剛世さんは就農してから、「バラを花瓶に飾っておくと毎日雰囲気が変わっていくのだと知って感動した。ぜひ、花が最大限開くその瞬間まで楽しんでもらいたい」と話してくれました。
一年中、一生続けられる趣味
大輪の菊に思いを込めて
大輪の菊に思いを込めて
白井 武雄さん
豊川市老人クラブ連合会 園芸部
約20年前、友人から苗をもらったことがきっかけで、武雄さんの菊作りが始まりました。何か没頭できる趣味がほしいと思っていた武雄さんはそれから毎年、菊作りに挑んでいます。 菊の仕立てにはいくつか種類があり、最も基本的なものが三本仕立てです。盆養(ぼんよう)とも呼ばれ、1本の苗から3本の枝を伸ばし、3つの花を咲かせます。初めに伸ばした枝が最も高くなることから、「天(てん)」と呼ばれ、2本目を「地(ち)」、3本目を「人(じん)」と呼びます。3つの花の高さ、大きさ、茎と葉の全体の調和が保つように育てます。仕立ての菊は根を張り巡らせることが大切です。最初の挿し芽から約20日で4号鉢に植え替え、また14日ほどで5、6号鉢、最後に9号鉢に植え替えます。武雄さんは、いつ植え替えをして、どのくらい肥料を与えたか、水はいつあげたかをカレンダーにびっしりと書き込んでいます。夏になると夕方5時から翌朝8時までをシェードで囲み、日照時間を調節します。花を咲かせる時期を調整するためです。
武雄さんは毎年、田原市の品評会に出品しています。今はドーム作りと呼ばれる仕立てで出品していますが、過去には三本仕立てで出品し、県知事賞を受賞しました。「最高位を受賞することが夢」と情熱を燃やします。
そんな武雄さんは「仲間がいてくれたから続けてこれた。園芸部では新たな仲間を募集しています」と笑顔で話してくれました。