農〜farmer's〜

農畜産物を生産・出荷している方をご紹介します

いちじく部会所属 榊原 秀人さん
農〜farmer's〜
農〜farmer's〜

農畜産物を
生産・出荷している方を
ご紹介します

最初から最後まで
自分の責任

いちじく部会所属 榊原 秀人さん

日光を当てる

30年以上ハウスでイチジクを栽培している秀人さんは、主に7月から12月ごろまで、イチジクを出荷しています。イチジクは日光を好む果実なので、秀人さんは下からも日光が当たるようにポリシャインハイデンという銀色のマルチシート(畝の被覆シート)を敷いています。このシートは光の乱反射による防虫効果もあり、特に害を及ぼすアザミウマという害虫は、光を背にして飛行する性質があるため、乱反射によって混乱すると言われています。イチジクはとても繊細な果実で、葉が擦れることで傷がつく恐れがあります。また、農薬や除草剤の散布は葉が果実に当たる原因や葉が枯れる原因となるため、なるべく行わないようにしています。夏場は畝にも雑草が延々と生えてくるので、全て手作業で除草するのはとても大変な作業だそうです。

早朝から収穫が始まる

日が昇り始めた早朝5時頃から収穫を始める秀人さん。毎日2棟のハウスのイチジクをおよそ2時間かけて収穫します。一つ一つ手作業で、色味を確認しながら摘んでいきます。秀人さんの栽培するイチジクは県内でも多い品種の「桝井ドーフィン」です。「夏は冷蔵庫で冷やして食べると美味しい」と教えてくれました。

そんな秀人さんは「農業は最初から最後まで自分の責任になる。手をかけるのも手を抜くのも自分次第。常にプレッシャーと戦っている」と話してくれました。

部会とともに

販売指導課
いちじく部会担当

宮﨑 慎也さん

お互いの印象は?

榊原さん:JAの指導員は真面目な人が多い印象があります。
宮崎さん:果樹の指導員は初めてなので不安がありましたが、部会長ということもあり頼りになる人という印象です。

あなたにとってどんな存在ですか?

榊原さん:イチジクは登録上、使用できる農薬が少ない品目なので、農薬や肥料に関する情報を調べてくれる存在です。
宮崎さん:まだまだ知識がないので、榊原さんから宿題をいただくことで知識や経験を増やしています。

相手の方にメッセージをどうぞ

榊原さん:部会員のモチベーションがあがるように、情報を共有してくれると助かります。
宮崎さん:細かなことでも何かあれば呼んでいただきたいです。

榊原さんが所属している

いちじく部

部会員数 50名
販売数量 55.3万パック
栽培面積 6.4ha
販売金額 2.3億円

いちじく部会はハウス栽培と露地栽培の生産者が所属しています。部会では厳格に出荷基準を設け、出荷時には職員が品質をチェックしています。これにより、市場からも評価の高い高品質なイチジクが出荷されています。

農〜farmer's〜
園

趣味で始めたハス園で
品種の違いを楽しむ

権田 泉さん 柑子町

もともと水田の苗場として区画されていた場所を有効活用したいと考えた泉さんは、7年ほど前から趣味でハスの栽培を始めました。花ハスの栽培には水の管理や施肥、除草、病害虫管理が大切ですが、泉さんが注力しているのは色とりどりの花を楽しめるようにすることです。ハスの花は朝に広がり、日差しが強くなるとつぼみに戻ります。1日目の開花時に赤色の花弁を咲かす品種であっても、花弁の色が白く変化していき、開花から3日ほどすると花弁が落ちていきます。ハスの地下茎は、レンコンを小さく、細くしたような形です。品種の数と地下茎の数のバランスを考えて栽培を楽しんでいます。

ハスの繁殖方法は地下茎から増やす方法とタネから増やす方法がありますが、泉さんはどちらも取り組んでおり、とても難しいそうです。地下茎から増やすにはまず狙った品種の地下茎を採取しなければなりません。地下茎は地中30~40㎝の深さに絡み合うように伸びているので、容易に採取出来ません。タネからの繁殖では、発芽方法やタニシによる食害対策等、試行錯誤の繰り返しだそうです。

そんな泉さんは「水田の内側に4本の畦道があるので、ハスを間近で鑑賞できる。花は夏の間しか咲かないがハスが咲いている場所を見つけたら気軽に楽しんでほしい」と話してくれました。